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僕の猫舎

映画・小説(主にミステリ)の感想を綴るブログです。

ゴルフ場殺人事件【感想・雑記】ーアガサ・クリスティ

ミステリ アガサ・クリスティ 小説 エルキュール・ポワロ

ゴルフ場殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

ゴルフ場殺人事件 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

お久しぶりです。
年齢を重ねるにつれて、周りでゴルフを始める人が多くなってきたと感じます。
お金結構かかるのにね〜
貧乏人にはかかわりの少ないスポーツですな。

 

 
 
イギリス発祥と言われる紳士のスポーツ、ゴルフ。
全世界のゴルフ場の数を見ても、イギリスはアメリカに次ぐ第2位の保有数を誇り、起源については諸説あるとして、ゴルフがイギリス人にとって切り離すことのできない大切な文化の一つであることに違いはありません。
今回はそんなゴルフ場が登場する作品。
 
 

ポアロ登場の第2作で、ポアロヘイスティングスがある富豪の依頼でフランスへ赴くところから、事件は進展します。

あ、舞台フランスなんだ笑
 
 
書き出しが印象に強く残り、その印象が消えないまま、物語は大団円を迎える。そんな作品です。個人的に感じることですが、小説の裏表紙にはたいてい解説が載っていて、『イギリスの××で屋敷主人○○が殺された。探偵□□がこの難事件に挑む!』などと書かれていますが、この時点で誰が殺されるかネタバレしてしまっているので読まないことにしてます。しかし今作を読む前に残念ながら、裏表紙の解説をふとしたことから読んでしまい、物語が大きく転換する事件の発生まで、少しだらけた印象で読んでしまったのは残念です。この間にもクリスティは、大きなヒントを隠していたのかもしれないのに。。。
 
今作は、犯人を捜す単純な推理小説に留まらず、ジロー警部との推理勝負や、ヘイスティングスの未来を左右する出会いの物語等バリエーションに富んだ展開を見せます。その中でも骨子である殺人事件の中身は骨太で、動機・トリックは王道でも、取り巻く登場人物が織りなす家族や愛をテーマにしたストーリーは、読み終えた後に爽やかで心地よい印象を与えてくれるでしょう。
 
自分自身今作はかなり楽しめた一作で、その要因の一つは、自身の『灰色の脳細胞』がフル活動し、犯人にかなり近づくことができたことです。しかしそれも、ポアロヘイスティングスに対する解説や、巧みな誘導によるものであることに疑う余地はありません。とはいえ、ポアロヘイスティングスと共に実際に推理し、ここまで真実に近づけたことは、自身に推理小説を読むうえでの楽しみや、快感をより一層感じさせ、アガサ・クリスティの世界にどっぷりハマるきっかけになったことは言うまでもないでしょう。
本作を読んだ人はみな口を揃えて、爽やかな心のまま、後悔とも皮肉ともとれる一言を発するのは間違いありません。
 
“ちくしょう!”